逆
胃酸が食道に逆流して食道の粘膜を刺激し、炎症やびらん、潰瘍をおこす病気です。症状としては、胃痛や胸焼け症状をひきおこします。
まず、制酸剤の処方により、症状が軽減することが多いですが、不快な症状が長期間残ったり、長期的に制酸剤を内服することの副作用に対する不安から、当院に相談に来られ、漢方薬を処方することが最近多くなりました。
逆流性食道炎の原因としては、加齢や悪い姿勢、ストレス、暴飲暴食、喫煙などで、最近増える傾向にあります。
漢方では、体質に合わせて治療を行います。
1.ストレスタイプ:ストレスなどの影響で自律神経が熱を帯びて、胃の働きを妨げます。
→熱を冷ます漢方薬を用いて、熱証を和らげ、胃を落ち着かせます。
2.渇きタイプ:胃の水(陰液)が不足することで、熱を制御できず、胸焼けを生じます。
喉の渇きが強いような人がこのタイプにあたります。
→胃の陰液を補うことで、熱を冷まし、胃の機能を正常化させます。
3.食べすぎタイプ:暴飲暴食などで胃に負担がかかり、胃の機能が妨げられます。
→漢方薬で消化吸収機能を高め、胃腸の働きを立て直します。
4.気不足タイプ:加齢や疲労の蓄積で、胃の機能が低下します。
→胃腸の機能を高めるような漢方薬を用います。