腸活~日本人の腸内細菌5タイプ
これまでの研究で、約1800人の日本人の便の遺伝子解析から 、腸内フローラのタイプを5タイプに分類できたとのことです。
タイプA:たんぱく・脂肪タイプ
動物性たんぱく質と脂質を多く摂取している
ルミノコッカス属が増加し、バクテロイデス属が減っている
心疾患、神経疾患。肝疾患など、様々な病気のリスクが高い
タイプB::バランス食タイプ
3大栄養素をバランス良く摂取している
有用菌が多い。
特にバクテロイデス属(脂肪の吸収を抑える細菌)、
フィーカリバクテリウム属(酪酸産生菌、炎症を抑制する細菌)が多い
タイプC:アンバランス食タイプ
炭水化物ばかり摂取して、他の栄養素が不足している
ルミノコッカス属が増加し、フィーカリバクテリウム属が少ない
タイプD:たんぱく・脂肪・糖タイプ
たんぱく質、脂質、糖質の摂取が多い
ビフィドバクテリウム属が多い
肝疾患、機能性胃腸症状、炎症性腸疾患のリスクが高い
タイプE:ヘルシー食タイプ
脂質の摂取量が少なく、栄養素をバランス良く摂取している
(野菜・魚が多い)
プレボテラ属の有用菌が多い
この中でも、タイプB、Eが比較的健康で、タイプA、C、Dでは、糖尿病や心血管疾患などのリスクが高いという調査結果でした。
腸内細菌タイプは、食生活の改善により平均4週間で良好に変化するとのことです。
食生活によって腸内細菌のタイプが決まり、疾病リスクも変化するが、これも自分の努力によって改善できるということです。
参考:内藤裕二「老けない腸の強化書」(新星出版社)
Takagi T ,et al. Microorganisms 2022,10:664.