豊中の緑の診療所だより

豊中の緑の診療所「加地内科クリニック」からのおたよりです

更年期障害の漢方治療

更年期障害の漢方治療 豊中 加地内科クリニック



更年期障害は、更年期に女性ホルモンの低下に伴って表れる様々な精神的、肉体的な症状です。女性ホルモンの低下だけでなく、体全体のバランスの乱れが生じるので、体質に合わせた体全体のバランス改善が望ましく、そのためには漢方が有用です。

更年期障害の代表的な3つのタイプとして
1.腎陽虚タイプ:女性ホルモンと関係が深い「腎」という臓器の機能低下により、冷え性、むくみ、腰痛、頻尿などの症状がみられます。
→漢方薬で体の中から温めて「腎」の機能を補います。

2.腎陰虚タイプ:体液などの基礎的物質の減少により、熱が過剰になり、ほてり、口の渇き、のぼせ、耳鳴り、めまいなどの症状がみられます。
→体液を補う漢方薬を用います。熱が強ければ、清熱薬も併用します。

3.肝うつタイプ:自律神経系の乱れにより、情緒が不安定となり、ストレス、環境変化などの影響を受けやすく、不安、緊張が強くなり、ホットフラッシュ、めまい、頭痛などの症状もみられるようになります。
→自律神経を安定させ、熱証を改善するような漢方薬を用います。

更年期障害では、体質を改善させるような漢方薬だけでなく、当面の症状を改善するような漢方薬も併用しながら、治療しております。

冷え性に漢方のおすすめ

冷え性に漢方のおすすめ 豊中 加地内科クリニック

 

冷え性に漢方のおすすめ

冬の時期、冷え性体質の方は、冷えの不快だけでなく、さまざまな症状や病気がひきおこされやくなります。冷えに関連する症状として、しもやけ、赤切れ、肩こり、頭痛、神経痛、腹痛、下痢などがあります。また、花粉症、膀胱炎、頻尿、月経痛、月経不順、不妊症なども冷えが関与していることがよく見られます。

 

冷え性体質には、大きく3つのタイプがあります。
1. 熱をつくる機能が弱いタイプ
  〇脾陽虚タイプ:胃腸の機能が弱いため、熱をつくる機能が低下しています。
    →胃腸の機能を高める漢方薬を用います。
    
2. 熱を運ぶ機能が弱いタイプ
 〇血虚タイプ:体内を循環する血液量が少ないため、寒くなると循環が悪くなります。 →血(けつ)を補う漢方薬を用います。

 〇血おタイプ:血液の流れが悪い体質のため、循環が悪くなります。
 →血流をさらさらにする漢方薬を用います。

 〇気滞(きたい)タイプ:ストレスなどにより 、気の流れが悪いため、熱をうまく運べなくなります。
 →ストレスなどを緩めて気の流れを良くする漢方薬を用います。

 

3. 熱をたくわえる機能が弱いタイプ               
   〇腎陽虚タイプ:もともとの体質や加齢により、熱をたくわえる腎(じん)の機能が弱い体質です。
 → 腎の機能を補う漢方薬を用います。

参考:寺井俊高「漢方治療指針」


冬のこの時期は、尿が近くなったり、下痢したり、手足が冷えてしもやけになったりする方が多く、漢方薬が大いに活躍します。また、冷えで免疫力が低下してかぜもひきやすくなりますので、体を温めながら風邪を治す漢方薬も好評です。

 

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 新型コロナウイルス感染対策におすすめの漢方

 新型コロナウイルス感染対策におすすめの漢方  豊中 加地内科クリニック



 新型コロナウイルス感染拡大の中、特にご高齢の方などから、感染予防のご相談を受けることがございます。
 新型コロナウイルス感染予防におすすめなのが、補中益気湯+葛根湯の組み合わせです。冷え性の方でしたら、補中益気湯を十全大補湯に変えてもいいかと思われます。
   広島大学病院の小川恵子先生のご報告では、補中益気湯+葛根湯の1ヶ月の内服で免疫力の指数が高まったとのことです。
 投与量は、感染予防でしたら少なめの補中益気湯2.5g×1日1回、葛根湯2.5g×1日1回から始めてみてはいかがでしょう。ただ、漢方はその方の体質に合ったものが望ましいので、開始前に一度医師の診察をおすすめします。

  

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便秘の漢方治療

便秘の漢方治療 豊中 加地内科クリニック



便秘に対しては、西洋医学的には下剤で対処しますが、長期の内服で効き目が悪くなってくることをよく経験します。このような場合、漢方医学的には体質改善による自然な排便を目指します。

漢方医学的な体質診断には、以下のようなものがあります。
1.熱秘タイプ:熱がこもりやすい体質で、消化器系に熱が停滞し、水分が消耗されて便が硬くなり、便秘になります。
→熱を除去する漢方薬を処方します。

2.気秘タイプ:気の流れが良くないため、消化管の運動がスムーズでなく、便秘になります。
→気の流れを伸びやかにする漢方薬を処方します。

3.虚秘タイプ:気虚で下腹に力が入らない場合と、血虚で大腸が潤わず、便が硬くなる場合があります。
→気血を補う漢方薬を処方します。

4.冷秘タイプ:冷えが原因で腸の機能が低下して便秘になっています。
→体を温める漢方薬を処方します。

 

冬の薬膳茶~紫蘇(しそ)茶のおすすめ

冬の薬膳茶~紫蘇(しそ)茶のおすすめ 豊中 加地内科クリニック



紫蘇(しそ)茶の作り方
材料は、紫蘇と生姜(しょうが)、黒砂糖。
沸騰した湯に千切りした生姜、紫蘇、黒砂糖を入れて、火を切り、しばらく蓋をして蒸らします。
体を温め、気血の流れを良くする働きがあるので、冬の冷え・寒気・頭痛・発熱と梅雨の寒気や頭や体の重たさ・発熱・冷え性の改善が期待できます。

また、冬におすすめなのがマイカイ花茶で紅茶にマイカイ花を加えたお茶です。ナツメを加えても体が温まります。

 参考:「薬膳の基本」辰巳洋、緑書房 

逆流性食道炎の漢方治療

逆流性食道炎の漢方治療 豊中 加地内科クリニック



胃酸が食道に逆流して食道の粘膜を刺激し、炎症やびらん、潰瘍をおこす病気です。症状としては、胃痛や胸焼け症状をひきおこします。

まず、制酸剤の処方により、症状が軽減することが多いですが、不快な症状が長期間残ったり、長期的に制酸剤を内服することの副作用に対する不安から、当院に相談に来られ、漢方薬を処方することが最近多くなりました。

逆流性食道炎の原因としては、加齢や悪い姿勢、ストレス、暴飲暴食、喫煙などで、最近増える傾向にあります。

 

漢方では、体質に合わせて治療を行います。
1.肝火タイプ:ストレスなどの影響で自律神経(肝)が熱を帯びて、胃の働きを妨げます。
→熱を冷ます漢方薬を用いて、熱証を和らげ、胃を落ち着かせます。

2.陰虚タイプ:胃の水(陰液)が不足することで、熱を制御できず、胸焼けを生じます。
              喉の渇きが強いような人がこのタイプにあたります。
→胃の陰液を補うことで、熱を冷まし、胃の機能を正常化させます。

3.食滞タイプ:暴飲暴食などで胃に負担がかかり、胃の機能が妨げられます。
→漢方薬で消化吸収機能を高め、胃腸の働きを立て直します。

4.気虚タイプ:加齢や疲労の蓄積で、胃の機能が低下します。
→胃腸の機能を高めるような漢方薬を用います。