豊中の緑の診療所だより

豊中の緑の診療所「加地内科クリニック」からのおたよりです

腸活~パーキンソン病と腸との関係

 

腸活~パーキンソン病と腸との関係 豊中 加地内科クリニック

 

腸活~パーキンソン病と腸との関係

 パーキンソン病患者さんの腸管にある神経叢には異常蛋白であるαシヌクレインが存在することより、迷走神経を介して脳に到達することで、病気を発症することが推定されています。
 便秘の人は、パーキンソン病を発症しやすいなど、腸の状態が病気の発症と関係しているという研究結果がたくさん報告されています。
 また、パーキンソン病患者さんの腸内細菌の乱れも報告されており、特にアッカーマンシアという菌が増加し、腸管壁を傷害し、腸内の毒性物質が血液中にあふれ出し(リーキーガット)、脳の障害を引き起こすことが推察されています。
 さらに、パーキンソン病患者さんの便秘や腸内細菌の乱れにより、パーキンソン病の薬の効能が低下することもいわれています。
 パーキンソン病の発症予防にも、発症後の薬の効果を高めるためにも、便通を改善し、腸内フローラの状態をよくしておくことが大切といえましょう。


 参考:Reライフ.net  asahi.com/relife/article/13077885

 内藤裕二「腸内細菌叢 基礎知識から疾患研究、治療まで」(羊土社)