脂肪肝の食養生とハーブティー
脂肪肝とは、肝臓に脂肪がたまりフォアグラ状態になる病態をいいます。今や、日本人の三人に一人は脂肪肝といわれており、脂肪肝のある患者さんでは動脈硬化などの生活習慣病の危険度も高くなります。また、脂肪肝が肝硬変、肝癌へ進行する場合もあるので厳重なフォローが必要となります。
脂肪肝の原因としては、食べ過ぎ飲み過ぎや運動不足といった生活習慣の悪化が多いと考えられます。そのため、治療としては、食事療法、禁酒、運動療法によって、肝臓にたまった余分な脂肪分を減らすようにします。
中医学的には、脂肪肝の病因として、まず、湿熱があげられます。 湿熱とは、食べ過ぎ・飲み過ぎにより、体内にたまった余分な「水」と「熱」が気や血の巡りを邪魔することで肝臓や消化管の働きを妨げるなどの不調をひきおこします。
湿熱を取るためのおすすめ食材は、
セロリ、きゅうり、とうもろこし、はと麦、冬瓜、チンゲンサイ、豆腐、すいか
などです。
他にも、脂肪肝の食養生でおすすめ食材は
熱を取り除く: きゅうり、苦瓜、なす、トマト、白菜、豆腐、緑豆、緑茶
気の巡りをよくする:大根、かぶ、レモン、柚子、みかん、オレンジ
血の流れをよくする:チンゲンサイ、玉ねぎ、マイカイ花、酢
などがあります。
漢方医学では、湿熱を取り、気の巡りをよくして、胃腸の調子を整える漢方などを用います。
脂肪肝と診断されても、原因や体質によって用いる漢方や薬膳(おすすめ食材)が異なりますので、一度ご来院の上、体質診断をおすすめいたします。
ハーブティーで肝臓の調子を整えるのにおすすめは、
ダンディライオンルート:肝機能・胆汁分泌促進、胃を丈夫にする
パードック:便通促進、解毒、健胃
ローズヒップ:ビタミンCの補給
ネトル:ビタミン、ミネラルの補給
の組み合わせになります。
さらに、ミルクシスルティー、ペパーミントなども肝機能の改善効果があるといわれています。
参考:「薬膳の基本」辰巳洋、緑書房
「ハーブティーブレンド100」しばたみか、山と渓谷社