豊中の緑の診療所だより

豊中の緑の診療所「加地内科クリニック」からのおたよりです

体質改善の薬膳1.~気虚におすすめの食材

体質改善の薬膳~1.気虚におすすめの食材

体質改善の薬膳~1.気虚におすすめの食材 加地内科クリニック

中医学では、身体を構成する基本は、貴・血・津液・精であり、各臓器が協調し合ってバランスを取りながら身体全体で機能していると考えます。体質改善の薬膳では、気・血・津液・精 と各臓器の協調、バランスを回復させるための食材を紹介したいと思います。

1.気虚

 各臓器の働きが低下することを「気虚」といい、それによる病的変化を「気虚証」といいます。
 症状:動くと息切れ・疲労・発汗・食欲不振・めまいなどの症状がひどくなる

→おすすめの食材
補気健脾:気を補い、胃腸の調子を整える
 うるち米、もち米、 長芋、じゃが芋、さつま芋、かぼちゃ、カリフラワー、ブロッコリー、キャベツ、いんげん、干し椎茸、粟、大豆、黒豆、鶏肉、すずき、かつお、いわし、蜂蜜、蓮の実、なつめ

②芳香行気 :香りにより気の巡りをよくします
 そば、らっきょう、ニラ、柚、みかん、オレンジ、ジャスミン、マイカイ花

注意:苦いもの、なまもの、油濃いものは避けましょう

  出典:「薬膳の基本」辰巳洋、緑書房

 

体質診断については

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胃のつかえ感に漢方のおすすめとハーブティー

 

 

胃のつかえ感に漢方のおすすめとハーブティー 加地内科クリニック

夏場は、夏ばてや冷たい食べ物や飲み物を摂取するので胃のつかえ感などの胃腸の異常が出やすくなります。
今回は、胃のつかえ感について述べたいと思います。

胃のつかえ感が生じる原因は、胃の機能がもともと弱い体質である場合と胃が対応できないほどの負担が胃にかかった場合の2タイプがあります。

中医学的には、「胃のつかえ感」によくみられる体質は、
①暴飲暴食、刺激物の食べ過ぎ、アルコールの飲み過ぎなどにより、胃熱がこもります
②ストレスなどにより、自律神経が乱れて胃につかえ感が生じます。
③消化吸収機能が弱い体質であるため、消化不良分が湿気となって、胃のつかえ感が生じます。さらに刺激物の食べ過ぎ、飲酒などにより、熱を帯びて、胃のつかえ感が慢性化します。

まず、症状が続く場合は、胃カメラなどの検査をおすすめします。治療は、西洋薬で即効性のある場合もありますが、慢性期にはなかなか効果が続かなかったり、不十分な場合がよくあります。そんなときには、漢方がお役に立てると思います。漢方薬の処方では、体質に応じて、漢方の処方をしていくことになります。

 

<胃のつかえ感におすすめのハーブティー

気軽にハーブティーで体調を整えたいという方に

胃腸の調子が悪い時の定番の組み合わせは

 ジャーマンカモミールとペパーミントです。

さらに食べ過ぎで胃があれているときにはカレンデュラを少量混ぜると効果的です。

 参考:「ハーブティーブレンド100」しばたみか、山と渓谷社

 

胃腸の調子が悪い時におすすめの食材は

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熱中症にご注意ください

熱中症対策 加地内科クリニック

 暑い日が続きますが、このような時期には「熱中症」にかかりやすくなります。

1)熱中症とは

 人は、気温が高くなると、血液の分布を変えたり、汗をかいたりして、体温を下げるよう調整します。熱中症とは、暑さのために、体の体温調節がうまくいかなくなり、体の水分や塩分のバランスが崩れて、筋肉のひきつけや失神をひきおこす状態です。

2)熱中症を予防するために心がけること

 暑いところで、活動するときには、以下のことに注意しましょう。

・ 暑さをさける
 気温が高いときには、なるべく暑さをさけましょう。日陰を選んで歩いたり、日傘、帽子など、日陰をつくるための工夫をしましょう。

・ 服装に注意
 服装にも注意しましょう。吸水性、通気性の高い素材を選び、襟をゆるめて通気しましょう。
 
・ 水分の補給
 こまめに水分を補給することも大切です。汗が多く、脱水になっても、すぐにはのどの渇きを感じません。のどが渇く前から、早めの水分補給を心がけましょう。

3)熱中症を疑ったら
 
 熱中症の初期症状として、めまい、失神、こむらがえりなどの症状があります。さらに進むと、頭痛、吐き気、嘔吐や体がぐったりする、力が入らないなどの症状が出てきます。さらに重症になると、意識がもうろうとして、けいれんなどがおこります。


 めまい、頭痛、吐き気など、熱中症を疑う症状があれば、すぐに、涼しいところに移動し、体を冷やして、水分補給するようにしましょう。疑わしいときには、早めに医療機関に受診するようにしましょう。

 

4)熱中症に漢方が有効です

 

熱中症予防に清暑益気湯が有効ですので、暑い時期にあらかじめ内服していると

夏ばて予防にもなりますのでおすすめです。

熱中症症状になってしまったら、白虎加人参湯が有効ですので、あらかじめ、手元にもっておくといいでしょう。

 

参考:

kaji-clinic.hatenablog.com

 

疲労感(疲れやすい)の食生活とハーブティー

疲労感の薬膳とハーブティー 加地内科クリニック

疲労感(疲れやすい)の食生活

 中医学的には、疲労感(疲れやすい)の原因として①老化や体質、過労などによる気の不足(気虚)と、②ストレス、体質などによる気の巡りの滞りがあげられます。
原因によって、食材を工夫します。
①疲れ、息切れ、めまい、食欲不振など、気の不足による症状

→気を補って胃腸を健やかにします。

 芋類、豆類、椎茸、栗、いんげん、かぼちゃ、鶏肉、さくらんぼ、蜂蜜、ナツメ
  
②ストレスなどによる気の巡りの滞り

→気の巡りをよくします。

    大葉、しそ、春菊、ジャスミン、柑橘類、マイカイ花、ハッカ
  
他にも、陽虚、陰虚血虚などの体質によっておすすめの食材がございます。
また、夏場は、暑さで疲れやすくなりますので、別項「夏の薬膳」をご参照ください。胃腸に優しい食材で夏場を乗り切りましょう。

 

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おすすめハーブティー~疲れやすい(疲労感)

 ルイボス、ローズヒップ、ハイビスカスなどがおすすめです。他のハーブとブレンドしてお飲み下さい。

 

kaji-clinic.hatenablog.com

 

 参考:「薬膳の基本」 辰巳洋、緑書房

   「ハーブティーブレンド100」しばたみか、山と渓谷社

疲れやすさでお悩みの方に~漢方のススメ

疲労感に効く漢方 加地内科クリニック


当院では、疲れやすさを訴えて来院される方も多くいらっしゃいます。
皆さま、点滴を希望されることも多く、ビタミン剤などの点滴を行いますが、あくまでも栄養補給で体質改善に繋がらず、根本的な治療になりません。
疲れやすさは中医学的には、以下のような原因が多いです。

①気の不足によるもの(気虚
 →補気の漢方(人参や黄耆など)
②気の流れが悪いためのもの(肝欝気滞
 →気の流れを調える漢方
冷え性・老化現象などによるもの(腎陽虚)
 →陽気を補う漢方

このように、疲れやすさについて、具体的にどのように疲れているかをお聞かせいただくことで、その方の体質を絞り込み、体質にあった漢方を処方するようにしております。それが根本的な治療に繋がると考えております。

 

ご自身でできる養生法としては

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夏バテ・熱中症予防に漢方のおすすめ

夏バテ・熱中症の漢方 豊中 加地内科クリニック



夏場は、暑さで胃腸が弱り、食欲が低下し、汗が出て脱水にもなりやすい季節です。体力が低下し、疲労感が出やすくなりますので、そうなる前に予防することが大切です。
清暑益気湯(せいしょえっきとう)、夏の暑さで弱った胃腸を丈夫にし、体力の回復を助けます。夏場の倦怠感や食欲不振、 下痢などの症状に使用しますが、毎年、同じような症状が出るような方であれば、暑くなる時期にあらかじめ内服しておくと、夏バテの予防になります。当院でも、処方した患者さまには、調子がいいと好評です。
また、暑い場所での作業やスポーツなどの活動をされる方にも、作業前にあらかじめ内服していただくと熱中症の予防になります。
熱中症症状になってしまったら、白虎加人参湯(びゃっこかにんじんとう)が有効ですので、あらかじめ、手元にもっておくといいでしょう。白虎加人参湯は夏の暑いときには熱中症予防に有効ですので、屋外作業や屋外運動の際にあらかじめ内服してもらって、熱中症の予防になると好評です。

 

参考: 

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過敏性腸症候群(過敏性腸炎)の方に~おすすめの食生活とハーブティー

過敏性腸症候群の漢方と薬膳 加地内科クリニック


過敏性腸症候群

精神的なストレスや自律神経バランスの乱れなどによって腸のはたらきに異常が生じ、便秘や下痢など排便の異常を引き起こす病気のことです。一般に腸の検査をしても、異常が見つからないことが多いです。
症状によって、交替型(下痢と便秘を交互に生じる)、下痢型、便秘型、ガス型、分泌型(腹痛のあとに粘液が出る) などに分類されます。
原因としては、腸の運動をつかさどる自律神経の異常や精神的ストレス、不安、緊張などがいわれています。また、暴飲、暴食、偏食、飲酒過多、喫煙、不規則な生活、過労なども原因となります。
当院では、過敏性腸症候群になりやすい体質に合った漢方を処方していきます。

ここでは、過敏性腸症候群におすすめの食材を紹介します。


①消化器系の機能が弱い
 体力的にも丈夫ではなく、消化不良気味で、下痢や便秘になりやすい
→胃腸機能を丈夫にする食材

 長芋、じゃが芋、栗、鶏肉、海老

②冷えや湿気、冷たいものや生もののとりすぎなどの影響で、下痢や吐き気が生じやすくなっている
→胃を温めて寒さを散らす食材や胃腸を健やかにして湿気を除く食材

 とうもろこし、冬瓜、胡椒、ニラ、唐辛子、山椒

③ストレスや情緒の変動の影響で気の流れが悪くなり、自律神経系が乱れやすく、便秘や下痢が生じやすい。

→全身の気の巡りをよくする食材

 そば、みかん、ジャスミン、マイカイ花

 

 

 

<過敏性腸症候群(過敏性腸炎)におすすめのハーブティー>

ジャーマンカモミール、ペパーミント、セントジョンズワートの組み合わせがおすすめです。 
ジャーマンカモミール:胃腸の調子を整え、興奮・緊張などを鎮静する効果もあります。胃もたれや気分の乱れのある時、まず、試したいハーブです。
ペパーミント:気分をリフレッシュするのに効果的です。ジャーマンカモミールと併用することで、胃腸の調子を整えるのにより効果的です。過敏性腸炎などの心身症にも有効です。 
セントジョンズワート:気分が落ち込んだ時に有用な抗うつの効果があります。 過敏性腸炎にも有効で、ジャーマンカモミール、ペパーミントと混合すると効果的です。パーキンソン病の薬など、併用禁忌の薬にご注意下さい。

  参考:「ハーブティーブレンド100」 しばたみか、山と渓谷社 

 

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